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検索エンジンの功罪

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先日,DeNAが運営している医療関連情報提供サイト「WELQ(ウェルク)」(以下「ウェルク」)につき,医学的に不正確な情報が掲載されている等の批判を受け,閉鎖されるということがありました。


このサイトについては,今回の件で報道されるまで知らなかったのですが,月間アクセスユーザー数が600万人に達していた(東洋経済オンラインH28.11.30付き記事「「炎上」が暴いたDeNA劣悪メディアの仕掛け」)ということで,非常に多くのユーザーが閲覧していたようです。

 

このような大量の閲覧ユーザーを獲得するため,ウェルクの運営に際しては,検索エンジンのアルゴリズム(検索をしているユーザーにとって価値の高い有意な情報(を含むサイト)であるかどうかを評価し,順位付けをするためのプログラム)に高く評価されるよう,いわゆる「SEO」(Search Engine Optimization,検索エンジン最適化)が駆使されたと言われています。

例えば,上記東洋経済オンライン記事では,「ウェルクの本質は,検索エンジン(具体的にはグーグル)のネット検索アルゴリズムを徹底的に研究し,そのクセを”悪用”している点にある。」と指摘されています。

 

また,読売新聞H28.12.9付き記事「DeNAサイト休止,ネット検索の“盲点”とは」では,「長文を評価する,更新頻度の多さを評価する――などの仕組みは,検索エンジン側にもそれ相応の合理的な理由がある。通常,こうした条件を満たしうるサイトは,新聞社やニュースメディアといった,基本的に社会的な信頼を得ている企業でなければ運営できないと考えられるからだ。休止となった各サイトは,それらと同様にふるまうことで,数多くの検索キーワードで上位に表示させることに成功した。ただし,そこで公開されていた記事には,転載,リライト(書き換え)といった問題があったり,著作権法に抵触するような手法を使って生み出されたものと言えるのだ。」と指摘されています。

 

検索エンジンは,膨大な情報に溢れるインターネット空間において,自分が探している情報を素早く見つけるために必要不可欠なツールではありますが,ウェルクの例が示しているように,検索エンジンによって私達の前に示される情報は,その正確性までが担保されている訳ではありません。

検索エンジンは,あくまで情報を見つけやすくするための「ツール」であり,情報の正確性や信憑性などは,私達自身で判断しなければならないことを心に留めておく必要があるでしょう。


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