ビデオ公開の「ツケ」
先日,「ビデオ公開に1億1500万ドル(約128億円)の損害賠償!」というトピックを掲載しましたが,その後日譚。
トピックをお読みでない貴方のために少し補足すると,プロレスラーのハルク・ホーガン氏が知人女性と性行為をしている様子を撮影した動画が,インターネット上のメディアサイトで無断公開されるということがありました。
そこでホーガン氏は,サイト運営会社やその創設者等に対しプライバシー侵害に基づく損害賠償を求めたのですが,訴えを受けた裁判所は,なんと1億1500万ドル(最終的には懲罰的損害賠償も含め1億4000万ドル)にものぼる賠償金の支払いを命じたのです。
そして,この判決を受けたサイト運営会社はこのほど,ニューヨークの裁判所に対して米連邦破産法に基づく申請をした,ということです(朝日新聞H28.6.11付き「米メディアが破産申請 ホーガン氏動画で巨額賠償命令」)。
上記朝日新聞記事によれば,サイト自体はこれからも運営が継続されるそうですが,たった1本,わずか1分41秒のビデオ公開が会社の存続を危うくしたという,日本ではおよそ考えられない事態に彼我の違いを感じた次第です。